green bean to bar CHOCOLATE-5年後の未来-
世界中のクラフトチョコレートメーカーが集まるThe Northwest Chocolate Festival。Bean to barのトップブランドから、開業間もない未来のトップブランドまで、100以上が3日間を共にする。僕たちも2017年から参加しているので、随分友人も多くなった。
今回は主催者のブライアンの粋な計らいで、少々驚かされる事があった。その年の世界一を決めるチョコレートアワードがあり、その授賞式での一コマである。僕らのブランドが呼ばれた時、壇上でブライアンからの紹介後に、僕にインタビューを始めた。
ブライアン:「おめでとう、毎年Goldを取るgreenさんは、日本とアジアのパイオニアであり、世界のトップブランドになりました。今は、皆があなたたちを追いかける存在になりましたね」
僕らのことを、実力以上に持ち上げてくれたブライアンは、僕にBean to bar業界の今後と、5年後のgreenはどこに向かうのか?と聞いてきた。
とっさに聞かれ、少し戸惑いながらも、ありのままを話してみた。それが今回のお話です。
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僕は2015年に、クラフトチョコレートの仕事を始め、良質なカカオを求めて世界中を旅してきました。その中で多くの貧困問題や理不尽な政治やNPOの仕組み、大企業が有利に働く環境を目の当たりにしてきました。
僕らの力だけでは、この大きな社会問題に立ち向かうことは残念ながら出来ません。
そこで、一つの鍵を提案したい美味しいチョコレートを作る人はたくさんいるが、売れなくて困っている人もたくさん知っているし、良質なカカオを作っても、生活が豊かにならなくて困っている人もたくさん知っています。
僕らも日々、僕らのチョコレートやコーヒーを、どうやって届けようかと試行錯誤しています。ここから脱却するための小さな提案です。
一つ目は、プロやセミプロが、それぞれのプロダクトの品質をどうやって上げていくかを、体系的に学べるSchoolの開校。
そしてもう一つは、クラフトチョコレートの “価値” を伝えていく、セミナーやフォーラム、フェスティバルなどをアジアで開催していくこと。この二つをあげ、会場の皆に協力を要請しました。
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これら全ての元は、“クオリティ”。つまり 美味しいチョコレートにある。2025〜2026年シーズン、次の10年に向かい、少しだけステップを伸ばしていこうと思う。