Vol.01

What's Clean Coffee?

今から7年前、南米を旅している時に、カビ毒が身体に与える悪影響について聞きました。そして、私の大好きなコーヒーには、カビ毒が含まれている危険性が高いことを知ったのです。

その正体は、カビの代謝生産物であるマイコトキシンというものでした。
WHO(世界保健機関)は、マイコトキシンには発がん性を持つものもあり、一定量を超えて摂取した場合、人体の免疫機能に悪影響を与える可能性がある、としています。

カビ毒は、小麦や大豆、野菜など様々な食べ物に発生する可能性があり、そのタイミングは、なんと栽培の段階からすでに始まっているのです。

何かを食べることで、知らない間に少しずつ体内に入っていくカビ毒。
これらが蓄積されると、カビ毒の種類により、がん、腎臓損傷、免疫不全など様々な病気を引き起こすことがわかっています。

南米から帰国し、カビ毒のことを調べていると、EUやアメリカなど、それぞれの地域によって食品安全に対する基準や、オーガニック食品に関する基準が全く違うことを知ります。
アメリカではマイコトキシンを一定量含む場合は有毒とみなされ、検査をして食品医薬品局(FDA)から承認を受けた食品のみが流通していました。リサーチを続けていると、アメリカに唯一、カビ毒のないコーヒーを販売している会社を見つけます。それが、「バイオハッキング」の考案者として知られるDave Aspreyが手掛けるブランド「バレットプルーフ(BULLETPROOF)」でした。BULLETPROOFが行っている検査は、アメリカよりも厳格なEUのガイドラインに準じており、マイコトキシンや重金属など不純物を徹底的に排除していたのです。

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しばらく同社のコーヒーやクリーマー、プロテインなどを購入していましたが、手間やコストがかかると、好きなものを選べない、味好みでないなどの理由から、独自に開発出来ないか? という方に向かってきました(現在Amazonでも一部購入出来ます)。

マイコトキシンの1種にオクラトキシンAとう物質があります。このオクラトキシンAが発生しやすい食材の一つに、コーヒー含まれていることも明らかになり、ますます他のコーヒーが選びづらくなったのです。

私は、コーヒーを毎日3〜5杯飲むヘビーコーヒーユーザーです。体に害のない、美味しいスペシャティコーヒーを飲みたい!
これがカビ毒なしの、スペシャティコーヒーを開発することになった理由です。

コーヒー豆がカビ毒に感染するリスクは、貯蔵環境が悪い場所で高まることがわかっていました。そのため、品質管理やコーヒー豆のクオリティに関して、意識の高い生産者を探す必要がありました。2020年に入り、「美味しくて害のない Clean Coffee」を探す旅を始めます。

Clean Coffeeを探し始めた私達は、わずかな情報を頼りに、南米、アフリカ、アジアと世界各地の農園を巡り、土壌、水質、労働環境、生産者をチェックしました。環境が良く、クオリティの良い豆を見つけると、ユーロフィン(eurofins)とう検査機関にコーヒー豆を送り、ドイツではEU基準に合わせて737項目の残留農薬検査をし、アメリカでは13項目のカビ毒検査を行い、厳格な基準値クリアになった豆だけを、日本に輸入しています。

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