3rd Wave Coffee Culture: Blue Bottle Coffee
今回は皆さんもご存知 、コーヒー界のアップルと呼ばれたBLUE BOTTLE COFFEE(以下ブルーボトル)です
ブルーボトルは、2002年に音楽家だったジェームス・フリーマンがカリフォルニア州オークランドで創業しました。クラシックなコーヒー焙煎の技術に魅了されたフリーマンは、自ら焙煎した新鮮なコーヒー豆を地元の市場で売り始め、これが高い評価を受けてブランドが立ち上がりました。創業のきっかけは、フリーマン自身がコーヒー愛好家であったため、新鮮で質の高いコーヒーを提供したいというシンプルな思いでした
それは理念でもあり、創業時から大切にしている、焙煎してから顧客に届くまでの時間を、48時間以内と決めていることにも表れています
ブルーボトルが「コーヒー界のアップル」と呼ばれるようになったのは、その革新性とブランドの独自性によります。アップルがテクノロジーとデザインで市場を変革したように、ブルーボトルはコーヒーの品質、店舗デザイン、顧客体験の面で新たな基準を打ち立てました。これらの点での徹底したこだわりが、業界全体に大きな影響を与え、コーヒー文化に新たな価値を与えました
彼らがスペシャリティコーヒー界に「クオリティ」と「透明性」を持ち込み、新しい価値観を広めました。それが後に、コーヒーを評価する新たな基準となったのです
また、Googleベンチャーズがブルーボトルに投資したことで、ブランドは大きく拡張し、技術面でのイノベーションも進みました
これらの事により、サードウェーブコーヒームーブメントを象徴する存在になったのです
2015年、日本市場への進出は、国内外のコーヒー愛好家から注目を集め、日本特有の美意識とブルーボトルの品質が見事に融合しました。1号店、清澄白河店のスタート時には、コーヒショップのオープンに、数千人が並ぶという社会現象を起こしたのですから
しかしその反面、2017年のネスレ社によるブルーボトルの買収は、多くの議論を呼びました。一部からは、環境に対するマイナスな面が目立つネスレ社による買収に対して、サードウェーブコーヒーの理念に反するとの声もありましたが、フリーマンはこのパートナーシップによって、ブランドの持続的な成長と、価値の拡大を図ることができると説明しました。資金面でアドバンテージを持ったブルーボトルは、出店数を増やし、スーパー向けの商品を加速する拡大戦略を取っています
ブルーボトルは、コーヒー業界にとどまらず、今後も社会から多くの注目を集めることでしょう
彼らの歩みは、サードウェーブコーヒーの精神と、商業的成功をどうバランスさせるか、という興味深い事例を提供しているのです