3rd Wave Coffee -San Francisco-
今回はコラム、What Wil be, Will be とコラボし、SF(San Francisco)特集をお送りします。
3rd wave coffee の中心地であるSF のコーヒーカルチャーを深掘りしてみましょう!
SFにいると、コーヒーがとても身近に感じます。
街にそれぞれの特徴があるように、コーヒーロースターにも特徴があり、その街の色に合わせてお店の作りや、サービス、味を変えていて、ごく自然に街に溶け込んでいます。
SFの人々は、画一的な商品、サービスを行うチェーン店を嫌い、新しい物や、独立した店、その街の個性を理解し、まるで30年前からあったかのように溶け込むこだわりのお店を好みます。
コーヒーロースターやショップは、人々が集まるハブ的な役割をしていて、交流の場であり、くつろぎの場であり、顔見知りと挨拶を交わし、仕事や宿題をする場でもあります。
SFはアーティストが集まる街でもあるので、市が積極的にアーティストのサポートを行います。とはいっても、生き残っていくにはとても競争の激しい世界ですが。
コーヒーショップは若手アーティストにスペースを貸し出し(壁に作品を飾る)、アーティストをお客に紹介し、販売に繋げる手助けをします。イベントも定期的に行い、アート、音楽、人々、そこにコーヒーを置くのです。
アーティストにはコーヒーをFreeで提供し、いつでもおいでと、場所と同時に安心感を与えています。アーティスト達は、コーヒーショップから "SAFE" をもらっていると話していました。
これを、“コミュニティ”と呼びます。
お互いに助け合い、人を紹介し、自分の出来ることを提供する。家族のような絶対的なものではないが、居場所があるという安心感が守られていると、コーヒーショップに集まる人々は感じているようです。
だからコーヒーショップは毎日、朝早くから、雨でも強風でも、台風であろうと店を開け、人々が溜まれる場所(Spotting)を提供しているのです。
コロナの最中にでも店を開けるのは、あそこは開いているという安心感を街の人々に与えるため。
こういう形の優しさもあるんだ、と気付かせてくれました。
コーヒーショップといえども様々で、インテリア、スタッフの声の掛け方、流れている音楽や置いてある物も、それぞれの街にあったお店を作っています。
お店が、自分達が理想とする形を押し付けるのではなく、その街にどういうコーヒーショップがあって欲しいのか? その街には、そもそもどんな人達が集まっていて、これから先どんな人達に来て欲しいと思っているのか? それをお店を使って具現化しているのです。
横並びで価格競争をするのではなく、ライバル店とお客を取り合うのでもなく、それぞれのお店が街と調和した個性を出すことにより、お客が自分の好きなお店を選びやすくなっています。
SFには、Craft Cultureをリスペクトする文化があり、それを感じることが出来るのが、僕の好きなところ。よそ者を弾く排他的な仲間意識とは違い、コーヒーを片手に笑顔で挨拶し、「最近どう? おばあちゃん元気にしてる?」って会話する文化が残っているのです。
東京も、かつてはそういう街だったように。
今回訪れているのは、
✴︎WRECKING Coffee Roaster
・SUPER DUPER
✴︎Peet's Coffee & Tea
✴︎The Mill
・Blue Bottle Coffee
✴︎Sightglass Coffee
✴︎Dandelion Chocolate
✴︎FourBarrel Coffee
・EQUATOR Coffee
✴︎Henry's House of Coffee
✴︎Ritual Coffee
✴︎Andy's Coffee Roaster
・La Boulangerie
・Tartine Manufactory
・Ham & Cheese
・Rainbow Grocery
・Starbucks Coffee
・Linea Coffee
・FARLE'S
✴︎が付いているのが、オーナーやスタッフのインタビューをしたお店です。新旧様々なコーヒーロースターやショップを巡っていて、一つ一つ紹介したいところですが、それは、いつの日かSpeciality Coffeeの本を作るのを、待っていて下さい(いつの日か)。