Health Documentary:身体を変える、リアルストーリー
3月のHealth Documentaryのテーマは「RUN」、4月のテーマは「トレーニング」でした。今月は、「休息」にフォーカスします。
休息は、成長のための能動的なプロセス
トレーニングは、身体にストレス(負荷)を与える行為です。負荷を与えた筋繊維は、一度損傷し、それを修復する過程でより強くなります。これを「超回復(supercompensation)」と呼びます。
超回復が起こるのは、トレーニング中ではありません。適切な休息と栄養補給をした「後」です。休息を取らずに過剰に負荷をかけ続けると、
・筋肉の回復遅延
・神経系の疲労
・ホルモンバランスの乱れ
などが起こり、パフォーマンスが低下します。これが、いわゆるオーバートレーニング症候群です。日本人は、休むことに少し罪悪感があるという人も多いのですが、本当にパフォーマンスを上げたいなら、頑張るだけでなく、意図的に休む技術=休息力が必要です。
スペインには、昼寝=シエスタの文化があります。南米やヨーロッパの国々でも、昼に短い睡眠(パワーナップ)を挟むことで、午後の集中力とパフォーマンスを維持する工夫がされています。休息は、能動的にとるもの。ただダラダラと過ごすのではなく、身体と脳を意識的にリカバリーさせる時間が、未来の力を生み出します。
パワーナップの科学
短時間の昼寝(パワーナップ)にも、明確な効果が示されています。NASAの研究によれば、26分間の昼寝が、
・認知機能を34%向上
・反応速度を54%改善
するという結果が出ています(NASA Ames Research Center, 1995)。
これはトップアスリートだけでなく、クリエイティブワーカーや経営者にも言えること。適切なタイミングで短い睡眠をとることで、午後の集中力や判断力が大きく回復するのです。「忙しいから休めない」ではなく、高い成果を出すために、積極的にリカバリーするという視点を持ちましょう。
戦うために「リカバリー」する
先週行われていた、BLUE SIX OPENでも、残念ながら怪我をし、棄権を余儀なくされてしまった選手達がいました。ハードな試合が続くので、怪我を防ぐためにも、しっかりと休むことが必要なのですね。自分が成長し続けるために、トレーニングと同じくらい、「休息」に力を入れるべき時代が来ています。来週は、経営者というビジネスアスリートでもあり、年間を通して海外ロケに多数出かける安達建之にとっての休息法をお伝えします。
休む力を持つ人が、未来の健康をつくる。
Find your own standards.
