コーヒー✖️微生物✖️カビ
インドネシア、バンドン工科大学のインタン・タウフィク医学博士は、コーヒーと微生物(バクテリア)の研究においての第一人者です。
コーヒーの味について日本では、豆や淹れ方が注目されていますが、世界では豆の産地はもちろん、味の大きな部分を決める“発酵プロセス”に注目が集まっています。
数年前からフランスや中南米、アメリカ各地では酵母を用いたコーヒー発酵に関する研究が行われていて、それは発酵のプロセスにおいて酵母や乳酸菌といった微生物がコーヒーの風味成分を作り出すからです。インタン・タウフィク医学博士に、コーヒーと微生物についての話を聞きました。
インドネシアのコーヒー農園の課題である、病気や収穫減の解決の道を探りながら、味や風味の特徴を引き出し、コーヒー豆のクオリティを上げるために、微生物の可能性を探っています。その過程で私たちの興味を引いたのは、“酵母がカビを抑制する”ということでした。酵母がカビの増殖を抑える、というのは近年の研究で少しずつ明らかになってきており、酵母がアロマやフレーバーを引き出すだけでなく、風味を損なうカビや、人に健康被害をもたらすマイコトキシン(カビ毒)の発生を抑えることができるというのです。
まさに、Clean Coffeeですね!
バンドン大学では2019年頃から本格的にコーヒーと微生物の研究に力を入れ始め、将来的には引き出したいアロマやフレーバーに合った酵母が選べるような「酵母カタログ」を作ろうとしています。
また、カビを抑制するためにコーヒー豆に適した酵母を選べるようにしたいと考えているそうです。
科学の力で、農家が安定的にカビのない美味しいコーヒー豆を作れるようになる日が来るのも近いでしょう。
クリーンコーヒーの未来がますます楽しみです!
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