Vol.00

Health Documentary:身体を変える、リアルストーリー

2025年初めのHealth Documentaryでは、血糖値に関する特集を3週続けてお送りします。自分の体を理解するのは、まずは血糖値からです。

体は食べた物でできている

食べ物が自分の体にどう作用しているかを測る指標の一つとして「血糖値」があります。血糖値とは、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を指します。ブドウ糖は、私たちが食事から摂取する炭水化物が消化・吸収されてできたエネルギー源であり、全身の細胞が活動するために欠かせません。食事をすると、炭水化物が消化・分解され、ブドウ糖が血液中に吸収されます。このとき血糖値が上昇します。

インスリンの役割

血糖値が上がると、膵臓から「インスリン」が分泌され、血糖値は正常範囲(通常は空腹時で70〜110mg/dL)に保たれます。

グルカゴンの役割

空腹時やエネルギーが必要なとき、血糖値が下がりすぎると、膵臓から「グルカゴン」というホルモンが分泌されます。グルカゴンは、肝臓に蓄えられたグリコーゲンをブドウ糖に分解して血中に放出し、血糖値を上昇させます。

血糖値が健康に重要な理由は

血糖値のバランスが乱れると、体の各機能に影響を及ぼします。血糖値が安定していると、脳や筋肉、その他の臓器に適切なエネルギーが供給されます。特に脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源とするため、血糖値の乱れが集中力や判断力の低下を引き起こすことがあります。逆に、血糖値が安定していれば、

・糖尿病予防

・体重管理メタボリックシンドローム予防

血糖値が急降下すると空腹感が増し、過食や肥満につながることがあります

・心血管疾患のリスク低減

などが挙げられるのです。

今回、20代の編集部員が「FreeStyle リブレ」を使い、血糖値を測る生活を始めました。


FreeStyle リブレとは、体のグルコース値を計測する機械で、肩に貼り付けることで、血糖値をスマホのアプリ上で確認することができます。2週間血糖値を測った編集部員は、自分の血糖値が低くなる時間帯があることに気がつきました。

血糖値は、食前で約70〜100mg/dL、食後で140mg/dL未満が正常値とされています。しかしデータを見てみると、70mg/dLを下回る時間帯があることがわかりました。

特に、入浴をした後や睡眠中など、夜間に血糖値が低くなりやすいことがわかりました。血糖値が低くなると、エネルギー不足による疲れやだるさ、めまいなどの症状が出るとわれています。

もともと、夜にだるさを感じやすかったのですが、実はその疲れやすさの原因として「血糖値」の問題が隠れている可能性があることを発見しました。また計測期間中に、血糖値スパイクと呼ばれる現象を観測しました。


このグラフのように血糖値が急激に上がり、その後急降下する現象を「血糖値スパイク」と呼び、血糖値の上下が激しいと、血管に大きな負担をかけることになります。この編集部員は、朝食を抜いてしまうことが多く、朝食を食べずに昼食を食べた時に、このような現象が発生しやすいことがわかりました。


そこで食生活を見直し、3食きちんと食べるようにすると、1日を通じて血糖値が安定するようになりました!特別な何かをしなくても、食生活を少しだけ見直すことで、体の不調を軽減できると実感しました。少しの変化ではありますが、体よりも気持ちが楽になっているを感じています。

来週号は、食べ物によって血糖値がどう変化するのかを実験したレポートをお届けします! 引き続き、血糖値と健康の関係性を探っていきます。

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