COFFEE TRIP to インドネシア
インドネシア、ジャワ島のスペシャリティコーヒーショップ “Common Grounds Coffee” は、センスが良く、インドネシア産のコーヒーが美味しく飲めるお店です。このショップの2Fに、同じ系列のOMA Cafeという、実験的にコーヒーを飲ませてくれる、LabのようなBarのような場所があります。
例えば、ミルクを水とタンパク質や脂質に分解し、タンパク質だけをコーヒーに混ぜたり、抹茶と混ぜてみたり、新しい味を作るのです。
このカフェは、他にも面白い取り組みをいくつかしているコーヒーカンパニーです。
一つは、バンドン工科大学(Bandung Institute of Technology)と、スペシャリティコーヒーの味とクオリティを上げるための共同研究を行っています。
バンドン工科大学のIntan教授は、コーヒー豆の収穫後、豆を発酵させる前にイースト菌を使って、味を変化させる研究をしています。
品種ごとに使えるイースト菌が違うので、ピッタリ合う菌を作り出し、コーヒー豆の味や香りを良くするための研究をしています。
同時に、イースト菌はカビを攻撃するので、コーヒー豆に入り込んでいるカビ毒を減らすことが出来るのです。
数百あるイースト菌が、どのコーヒー豆と合うのか? 味がどう変化するのか?
変数が多すぎて気が遠くなる作業を、大学院生達がビーカーと格闘していました。
Intan教授が作ったイースト菌を持って農園へ行き、収穫を手伝い、精製プロセスを体験し、発酵段階でのイースト菌の使い方を教えてもらいました。
教授は「今はまだ、人々の関心は “味” にありますが、実は、コーヒー豆の中に含まれるカビ毒問題は、身体への影響が大きく深刻」だと話していました。
2つ目は、急成長中のコーヒーテックベンチャー「JAGO」。カスタマーがアプリを使って自分の近くにいるスペシャリティコーヒー配達人を探し、モバイルオーダーすると、配達人が自転車に積んでいる美味しいコーヒーを届けてくれるのです。
コーヒーとUber Eats を、両方自社で行っているベンチャーです。
これがスターバックスよりも安く、インスタントコーヒーより美味しいので、爆発的に成長しています。
人口ボーナスと共に、国自体が成長しているインドネシア。渋滞はひどいですが、若くて元気の良い起業家達がウジャウジャいて、飲み込まれそうです。