コーヒーの原点 -エチオピア-
コーヒー発祥の地であり、“コーヒーの原点”とも言われるエチオピアは、面積は日本の約3倍の大きさ、人口は約1億2650万人です。場所は東アフリカ内陸、世界最古の独立国ともいわれています。
エチオピアの古い言い伝えでは、羊の世話をしていた羊飼いの少年が、コーヒーの実を食べているヤギ達を目撃したことから、コーヒーの実が発見されたとか。
エチオピアのコーヒーの歴史はなんと1000年弱。国土の多くを標高の高いアビシニア高原が占めています。気温は20度前後と温暖で、雨量も多く、コーヒー栽培に最適な環境なのです。
農園だけでなく、野生の木からコーヒーの実を収穫することもあり、Wild Coffeeが飲めるというのも面白いですよね。
昔からコーヒーの産地として発展してきたエチオピアですが、その中でも特に世界的に有名なのが、
モカシダモ
モカハラー
モカイルガチョフ
モカの後の言葉は、産地を示しています。
そして近年、最も高級な豆の一つであり、エチオピアを代表するコーヒー豆になったのが、皆さんご存知の「ゲイシャ」です。
1931年にエチオピアのゲイシャ村で発見されたゲイシャ種は、1950年代にコスタリカへ渡り、60年代にパナマへ伝わりました。日本の「芸者(ゲイシャ)」とは全く関係ありません……。
味には定評のあったゲイシャ種ですが、収穫量が少なく、農園で定着することはありませんでした。それが原因で、世界からゲイシャ種の存在は一度は忘れられていたのです。
ゲイシャ種の生産において、現在世界有数のコーヒー農園となったエスメラルダ農園は、パナマの標高1,600mほどのところにあります。
豊かな自然と降雨量に恵まれる上、無農薬栽培や手摘み収穫などの農園運営は、以前から評価されていました。
加えてゲイシャ種がここまで有名になったのは、「ゲイシャ・ショック」と呼ばれる、一つの出来事からです。それは2004年に開催されたコーヒーの国際品評会でのこと。エスメラルダ農園のゲイシャ種が、過去最高額で落札されて優勝。このゲイシャ・ショックにより、ゲイシャ種は1日にして世界一有名なコーヒー豆となったのです。
エスメラルダ農園のゲイシャ種が、毎年優勝を重ねることにより、2008年、品評会にゲイシャ部門が新設されました。
その後、ゲイシャ種はコロンビアへ持ち込まれ、栽培地が拡大していきます。
2010年には1ポンド当たり170ドルもの高値をつけたエスメラルダ農園のゲイシャ種を筆頭に、ゲイシャ・ショックは今もコーヒー業界を席巻しているのです。
ETHIOPIA SIDAMAのコーヒー1杯から、遠く離れた大自然のパワーを感じてみてくださいね。