Vol.00

What's up BOSS

次の時代のcoffeeはどこにあるのか? 今週は、コロンビアをお届けします。

3rd wave coffee起こって20年、次の波、4th wave coffeeは、どこかで始まっているのか?その芽を見つける旅もコロンビアまで来ました。南米特集で紹介する3つの農園は、若者達がテクノロジーを使い、新たな実験を繰り返す農園「Finca Inmaculada」です。

15年前、2010年スタートした比較的新しい農園は、ファラヨネス自然公園に囲まれた、標高1700〜2000mの山間部にあります。栽培するコーヒーチェリーの間に、シェイドツリー(日陰のための背の高い木)となるアカシア、レモン、グアバといった樹木が生い茂っていました。ここも最近のパワーワードである「アグロフォレストリー」、生物の多様性と農業を合体させ、持続可能な次世代の農園を作っているのが最大の特徴です。

従来の農園とえば、広大な土地にぎっしりと農作物を並べ、農薬を使い機械で収穫。大量生産の典型的な光景でした。

しかし、今の時代の農園はクオリティを重視し、少量だが高品質、その上、自然環境や動物達とも共生するというのだから、20世紀の農園とは全く逆を行ってます。しかも、コーヒーチェリーの本数を抑えることで、土壌を守っているとう。

農園の立地(高地で湿度が高い)や土壌の特性を生かし、その環境に最も適応するコーヒーチェリーを育てています。ユージェニオイデス(アラビカ種に比べカフェイン含有量が半分程度)、ゲイシャ、ラウリナ等、それぞれの種(ジェネティック)と土壌や樹木の相性を考え、品種ごとに上手く育つように、農園を設計しています。

また、そうしたインフラを、独自のアプリとスターリンクで管理し、フルタイム雇用の正規従業員(日雇のピッカーを雇わない)によってコントロールしているのも特徴です。実際に農園をマネジメントしているのは、20代〜30代の英語を話し、テクノロジーを操る若者達でした。彼ら自身、成功を収めた秘訣を「ワーカー、マネジメント、組織」と言っています。

2021年、ワールド・バリスタ・チャンピオンシップで優勝・2位・3位に輝いたバリスタがこの農園のユージェニオイデスとゲイシャを使用し、一気に注目を集めるようになったのです。サンフランシスコのロースターに引けを取らない焙煎技術、渋谷の都会と同じ感覚でのカッピング、ケメックスでハンドドリップ淹れ、テクノロジーを山の中に持ち込み、コーヒー業界を川上から変革する若者達。コーヒーの未来は、ジェネティックと若者達が作っています。

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