Vol.00

Makers story〜新しい時代のモノ作り〜

国際大会の裏側、もう一つの戦い
PR・編集チームに密着

「かっこいい」だけでは、試合の熱は伝わらない。それが、BLUE SIX OPENの編集チーム全員にとっての共通認識でした。

Instagramを中心に発信しているBLUE SIX TRAINING CLUBのSNS運営は、単なる「映える大会の記録」ではなく、選手たちの生きた感情をリアルに届けることを目的としています。その根底にあるのは、“勝者だけじゃない、敗者にも物語がある”という考え方です。


実際に起こったエピソードがあります。BLUE SIX TRAINING CLUBの選手が接戦の末に惜敗した直後のこと。カメラを構えるのをためらった編集チームに対して、言いました。

「がっかりしているかもしれない。でも、今撮らないと、本音には届かない」

休憩室に戻り、気持ちが冷めた後では、もう“その瞬間の声”は出てきません。だからこそ、あえてインタビュアーは勝敗に関係なく選手に向き合い、敗者の言葉にも耳を傾けなければいけません。


僕も、本気でテニスをやっていたので、プレイヤーたちの気持ちは少し分かります。負けた直後は、一人にして欲しいこと。カメラを向けられるのも、言葉をかけられるのも、正直つらいこと。でも、悔しくて声も出ない、そんな瞬間にこそ、彼らの本音や成長の種が詰まっています。それらを記録することも、僕たちの役割です。

キレイにまとめた動画だけでは、試合の熱は伝わりません。実際に足をって転倒しながらも、そこから立ち上がって逆転した選手の姿。その這い上がる過程こそが、観る人の心を震わせるのです。


今回、編集体制を強化しました。カメラマン2名、動画編集1名、PR2名の5名体制で現場をカバーしています。編集チームは日々、役割を分担しながら緊密に連携しています。

特に重要なのは、編集スタッフと、試合内容や選手の背景を深く理解しているスタッフとの連携です。例えば、「この選手は去年この相手にストレート負けしたけど、今年の彼は違う」。そんな文脈を知っている人がいるからこそ、撮るべきシーンが見えてくるのです。


毎朝、チームで15分ほどのミーティングを行い、その日の注目カードをリストアップしています。「この試合でどのシーンを狙うか」「どこに張り付くべきか」を話し合い、その場で撮影方針を共有します。仮説を立て、読みをもって撮りにく。そして、現場では状況に応じて臨機応変に動く。

「去年簡単に負けた相手に、1年越しでリベンジできるか?」「この選手の規格外サーブが、今日も炸裂するのか?」

そんな期待を胸に、カメラの位置や動線を調整します。毎日2〜3本のリール動画、6〜8本の投稿をリアルタイムで発信。編集スタッフと、試合を熟知するスタッフが連携し、映像に厚みと文脈を与えています。

何を伝えるか。どう届けるか。それを日々、現場で問い直しています。BLUE SIX OPENはただのスポーツイベントではありません。1本のドキュメンタリーとして、観る人に届くように。僕たちは今日も、その熱の中でシャッターを切り、カットをつなぎ、ストーリーを紡いでいます。

\ BLUE SIX TRAINING CLUB /

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