Makers story〜新しい時代のモノ作り〜
「お店のサウンドデザイン」
9月、お店(BLUE SIX COFFEEとWHITE GLASS COFFEE)で流れる音楽を新しくしました。お店の心地よさは、コーヒーの香りや光の差し込み方だけで決まるわけではありません。耳に届く音楽も、空間を大きく変化させる要素です。
今回は、その「サウンドデザイン」のお話を少しだけ。僕たちのお店の音は、朝・昼・夕・夜と、時間帯によって変化します。音響にこだわるお店は多くても、時間帯によって異なる音楽が流れるように調整しているお店は珍しい。朝はクラシックやアコースティックで、清々しくゆったりと。昼と夜はポップスやロック、ダンスで、気分が高まるように。午後や夕方は少し落ち着いた曲調にしています。時間によって、お店の空気全体が変わることを意識していて、季節によっても変えています。
さらに、立地や客層に合わせて選曲も変わります。渋谷と福岡にあるWHITE GLASS COFFEEは、ユースカルチャーの中心地。若い世代や音楽好きが「おっ」と反応するような選曲にしています。一方、都会の公園の中でほっと一息つけるBLUE SIXは、幅広い世代に響くセレクトを意識しています。
そして9月、季節の変わり目に合わせて、プレイリストを更新しました。夏を感じさせるレゲエを少し減らして、秋を思わせるジャズを増やした選曲です。こだわりの選曲の一部をご紹介します!
◾️ BLUE SIX COFFEE
「ゴルトベルク変奏曲」
バッハ・清水靖晃
バッハのゴルトベルク変奏曲を日本を代表する音楽家の清水靖晃らが演奏。多幸感があり清々しい朝を感じられる一曲。(時間帯:朝)
「Brown Sugar - C J Mackintosh Remix」
D'Angelo
ソウル、R&B好きに長く愛され続ける名曲。今回はリミックスを選曲。(時間帯:夕)
「Ain't No Stopping Us Now」
Risco Connection
クラブカルチャーの礎を築いた伝説的なDJ・デヴィッド・マンキューソが広く世界に紹介した名曲。クラブカルチャー好きのアンセム。(時間帯:夜)
◾️ WHITE GLASS COFFEE
「Wanderwall」
Oasis
イギリスのブリットポップを代表する、アイコニックな楽曲。幅広い年代に愛される一曲。(時間帯:昼)
「It Ain't Over 'Til It's Over - Extended-Dub」
LENNY KRAVITZ
レニー・クラヴィッツの名曲をダブバージョンで。年月を経ても色褪せない名曲。(時間帯:夕)
「E2-E4 (A reference to E2-E4 by Manuel Gottsching) - Mad Professor's Qantas Crazy Remix」
Manuel Gottsching・Mad Professor
テクノの源流となった、マニュエル・ゲッチングのE2-E4を天才ダブエンジニアのマッド・プロフェッサーがリミックスして現代に再提案した実験的サウンド。(時間帯:夜)
往年の名曲もあれば、まだ誰も聴いたことのないマイナー曲や発表されたばかりの新曲、近年のヒットソング、クラブカルチャーで愛され続けるアンセムまで。多様な人の琴線にふれるように幅を持たせた構成で、聴き飽きない時間をつくっています。
この変化に、全員が気づくわけではありません。けれど、「お、この選曲、わかっているな」とニヤッとするお客さんが一人でもいたら嬉しいな、と思っています。ぜひ、BLUE SIX COFFEEとWHITE GLASS COFFEEで、耳を澄ませてみてください。新しい音楽との出会いが待っています!
